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子どもは、自然の中で育てるのが一番です。
大自然の中で子どもたちは摂理を学び、感性を磨き、生きる力を身につけていく。
今回のNei-Kidは、真田忍者の末裔、伊与久先生と山の自然の中で学ぶ、山修行の回です!

まずは駅で集合。出発前に先生から忍者が山で常用していた杖が子どもたちに配られます。
過去、日本各地に各々の勢力があり、お互いの土地の行き来が厳しく制限されていた時代。お坊さんだけは修行僧として日本全国どこでもフリーに行ける。このため忍者は昼お坊さんのふりをして、杖を持って各地を渡り歩き、夜忍者としての任務についた。七方出(7つの方向に変化する)、と言われ、状況に応じて我が身を変えるのも忍者の特徴の一つ。

そして忍者は、自分が限界だと思うことを我慢するために山で修行した。昔はこの山(高尾山)には狼も出た。それに勝つために杖を使った。距離を測るのにも杖はとても便利。
そういったお話のあと、子どもたち一人一人が杖を持って山に出発です!

山の神様に1日の無事を祈った後、
杖を使って、みんなで山を登っていきます!

山を登り降りする際の心構えを、先生から教わります。
登り坂はすごい下り坂を降りているんだ、と思って歩く。下り坂は岩を這い上がっているような気持ちで、目線もそのようにして歩く。
そうすることで、体がまっすぐになり、心も疲れにくくなる。
子どもたちはそれを聞いて「すげー下り坂だ!」と叫びながら急登を登り、
「いや、下り坂にはみえないけど(笑)、心からは歩きやすくなるねー。」
なんて喋りながら、突き進んでいきます。
”六根清浄、御山快晴”と唱えつつの、いつもとは少し違う山登り。
そしていよいよ、目的地、高尾山薬王院に到着しました!
ここで子どもたちは滝行に挑みます!

まずは法衣に着替え、お坊さまのお話を聞きます。

そもそも行(修行)は何のためにやるのか。
行者は火の上をわたり、山を篭り、滝に打たれる。
これらの修行は普段の生活に活かすためにやる。
そして修行は1人1人違う。自分がみる滝と小学生のみながみる滝はまったく違う。だから、途中で諦めた子を馬鹿にすることだけは絶対やめてほしい。
1人1人は違うから。これが個性で、自分にとっての滝と隣の子にとっての滝は同じ滝でもまったく違う。辞めても恥ずかしいことはない。
行(修行)は突き詰めると自分のためにやるもの。
だから、1人1人一生懸命にはやってほしい。
行(修行)は非日常。当たり前じゃない。日常生活で滝を浴びる人はいない。
滝を浴びて凍えることで、その後に着る服があったかい、と当たり前に感謝できるようになる。それが仏の心。
いただきます、という時にも、関わったいろんな人や、差し出された命に感謝し、食事をプレゼントだと、感じることができるようになる。
修行をする非日常を通じていろんなことに気づける。
そのための修行だと思ってほしい。
何のためにやるのか、を丁寧に話すお坊さまのお話、真剣に、子どもたちも聞き入っていました。

お坊さまと一緒にお経を唱えます。これからはじまることへの不安をかき消そうとするかのように「不動明王!」と叫ぶ子どもたち。https://youtu.be/g9PLvW1sNZE
大盤石な石の上に立つ、不動明王様が高尾山薬王院では見守ってくださいます。
お経のあとはお坊さまの話を聞いて、金剛拳・金剛合掌などの行者の印を学びます。
滝行の前に、皆で清掃をして洗い清めます。
この間、お坊さまは「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前」の九字の印を切り、子どもたちの安全を祈ってくださいます。
そしていよいよ滝行開始!
水を頭からかぶり、霊神にご挨拶をした後で、1人ずつ、お坊さまと1対1で滝行に臨みます。
滝行の様子は撮影厳禁なのでおみせできませんが、上記のような場所に座って「不動明王!」と叫びながら滝を浴びます。
子どもたちからみれば、大人の感覚の何倍もの高さから滝が襲いかかってくるようにみえるでしょう。
滝行を終え、ずぶ濡れで出てくる子どもたち。よく頑張ってやり通しました!
「ゲリラ豪雨なんかまったく問題じゃないくらいにすごい」
「足がいままでで一番冷たい」
なんて終わった後は言っていましたが、
「1人1人感じ方は異なるから、途中でやめてもまったく構わないしまったく恥ずかしいことはない。無理だけはせず、正直に言ってほしい。」
と、再三再四お坊さまからはいわれていたにも関わらず、なんと一人も欠けることなく、全員が滝行を最後までやり通しました!
これには本当に驚いた!
無事を神様に感謝して、帰路を進む子どもたち。
滝行をやり抜いたことが自信になったのか、山を駆け上がるスピードが行きと全然違います(笑)
山の中でカマキリをみつけたり、杖を頭にのせてバランスを保つ練習をしながら歩いたり。自然の中は気持ちよいですね。

山に生えている野草は忍者には最高の非常食。
くわ、あけびなど、食べられる野草についても教わります。
修行はこれだけでは終わりません!
下山後は青空と芝生の中で山で生き抜く術を学びます。
様々な状況に対応した体の動きを学びます。
襲われたとき、縛られたとき、みつからないような隠れ方、匍匐前進、あらゆる状況に対応できるように考えられた忍者の躰術、本当に勉強になります!

最後は皆で縄梯子をつくります。

一本のロープと木の棒をさっとあわせるだけで、何度も昇り降りできる頑丈な縄梯子ができあがりました。
これには子どもたちもびっくり!(大人もびっくりでしたが 笑)

日常のありがたみを知るために、非日常を経験する。
今回の山修行はそれが凝縮された1日になったと思います。
この経験が、いざという時に参加してくれた子どもたちを守ってくれればよいな、と切に思います。
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